麻酔科・ペインクリニック|痛みの専門的・総合的な治療なら石田ペインクリニック
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対象疾患 脊柱管狭窄症 坐骨神経痛

腰痛 坐骨神経痛
  • 歩くと10分でお尻から太ももが痛くなったり痺れてくる。
  • 5分立っていると臀部が痛くなる。
  • 座っていると30分でお尻が痛くなる。
  • 坐骨神経痛、腰痛でマッサージをうけているが改善しない。
  • 自転車はどれだけでも乗れるが歩くと腰が痛い。
このような悩みを抱えている方が多く、ペインクリニックの診療を受けに来て見えます。

坐骨神経痛とは

坐骨神経痛は、「腰痛」、「頭痛」と同様、症状名です。腰骨からでている坐骨神経と言う太い神経がお尻、太もも、ふくらはぎを通るため、痛みも同様にお尻、太もも、膝の裏側、ふくらはぎ、すね、足先に痛みが走ります。
神経痛の症状ですので筋肉への処置であるマッサージ治療では効果がないこと、経過も筋肉痛と違い1週間しても緩和しないことが特徴です。
原因のほとんんどが腰椎の異常で、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアが2大疾患となります。まれに臀部の筋肉が座骨神経痛を圧迫する梨状筋症候群があります。(安静時に痛みがある、歩行以外の動作で痛みがある場合には梨状筋症候群は否定できると思います。また歩行時痛のみの痛みの方でもほとんどが腰椎に原因があり、MRI検査にて腰椎に異常所見がない場合に初めて疑うことになります。)
マッサージを1週間行っても改善しない臀部、太もも、ふくらはぎの痛みは腰椎の病気による神経由来の痛みの可能性あるため、医療機関への受診が必要となります。
診断が腰椎の病気だったとして、こうした場合でも数か月で自然に症状改善する場合がありますが、経過が長いと生活 仕事の支障が大きくなることが多くたくさんの方がお悩みです。薬の治療などで治療することが第一ですが、それでも改善が不十分な場合でも神経ブロック療法にて症状の緩和できる場合が非常に多くあります。

腰部脊柱管狭窄症

腰骨の中を脊髄あるいは馬尾神経という神経の束が通っているトンネルがあります。脊柱管(あるいは腰部脊柱管)と言います。この脊柱管のトンネルの壁である椎間板、靭帯が度重なる小さなダメージの積み重ねで変形して膨れてトンネルを狭くする状態になります。すると中に走っている神経がトンネルの壁に突かれて刺激を受けるため痛みや筋力低下などが引き起こされます。60代から発症することが多いですが、40代に発症する方もいらっしゃいます。前屈になると狭くなったトンネルに少し隙間ができて痛みが和らぐのが特徴です。逆に後ろに反らすと痛みは悪化します。洗濯物を目の高さより高い位置に干すとき痛みが出ることがあります。こんな時は目の高さくらいで干すようにするなどの工夫をするといいです。
歩行時にしばらくすると足や腰の痛みやしびれで歩けなくなることがあります。これを間欠跛行と言い腰部脊柱管狭窄症の典型的な症状と言えます。(但し、間欠跛行は腰椎椎間板ヘルニアでも現れることがあります。)
立った姿勢で痛みが出る人、座った姿勢で痛みがでる人もいます。
「30分立っていられないと台所仕事で困る」と多くの女性が訴えられます。
加齢による腰椎の変性により椎間板、腰椎椎間関節、靭帯が肥厚変性し脊髄や脊髄神経を圧迫して神経に虚血が起こりやすい状態となり歩行で、しびれ、痛みが引き起こります。
他に腰椎すべり症による場合もあります。
また歩行時の痛みがある方は家の中でじっとしてしまうことがあります。しかし歩行しないと腰痛などの別の痛みが発生したりします。また高齢者の場合ではすぐに足の筋力低下がおこり、また認知機能にも悪影響を及ぼします。
日本人の平均的な歩行量は6000歩/日ですが、1000歩も歩かない日が続くことは歩行距離が短くなり、トイレ歩行ができなくなると介護が必要となります。
転ぶのが怖いから歩かない方もいらっしゃいますが、歩かないことは確実に介護への近道になるので、転倒しそうにならない範囲でいいですので、毎日歩行することが非常に重要です。これはもっとも効果的な治療方法です。
当院では痛みで歩けない、寝返りがつらいなどの方に硬膜外ブロック、神経根ブロックを施行いたします。
薬が傷ついた神経の周囲に届き、神経周囲の血行の増加、炎症の修復、痛み過敏(中枢性感作)が改善することにより腰部脊柱管狭窄症の間歇跛行、持続する腰痛、坐骨神経痛が改善します。

腰椎変性すべり症(第4腰椎前方すべり症)
症例
75歳 男性 腰部脊柱管狭窄症
受診前
もともと腰痛があったが5カ月前から15分歩くと左のお尻から太ももに痛みが出現してしばらく休憩が必要になるがまた歩けるようになる。マッサージなどを受けていたが、症状が全然おさまらないためペインクリニックを受診されました。
診療経過
「最近、歩くとき休憩が必要になった。」症状は右坐骨神経痛を伴った腰部脊柱管狭窄症と考えられる。足が痛くなっても前かがみで休憩すると痛みが収まり、また歩けるようになる。ロキソニン、オパルモンの内服が開始となるが十分症状緩和しないため、硬膜外ブロック、神経根ブロックなどによる診療を2か月施行し、右臀部から太ももの痛みは軽減し、30分の連続歩行が可能となり、治療は終了となりました。
考察
くすり、マッサージが無効な腰部脊柱管狭窄症の坐骨神経痛、間歇跛行などの症状に対しても硬膜外ブロック、神経根ブロックが症状を治す有効な治療と考えられます。

腰椎椎間板ヘルニア

レントゲンを撮影し、腰椎に変性が少ない場合に疑います。お尻から太もも、ふくらはぎに痛みが走る、足に痛みやしびれがある場合は坐骨神経痛と言う症状であり、前屈するとこれを伴う場合はヘルニアの可能性があります。坐骨神経痛がない場合はMRIでヘルニアがあったとしてもヘルニア以外での腰痛の可能性もある。8週間以内に50%の人は痛みが消失します。
手術は排便排尿障害、麻痺が出現した場合が適応となります。排便排尿障害、麻痺がない場合は痛みがひどくても、まずは8週間、経過を待ち、ロキソニン、リリカ 、トラムセットの内服、ボルタレン座薬の使用を行い、場合により硬膜外ブロック、神経根ブロックなどを施行することで痛みを緩和し経過を見ます。
腰椎ヘルニア MRI(右太もも裏側〜ふくらはぎ〜右足の裏へ走る痛みの症例)
症例
57歳 男性 腰椎椎間板ヘルニア
受診前
1週間前に腰痛と右太ももに痛みが出現した。
ロキソニン リリカ トラムセット飲むも効果なくペインクリニック受診となる。
診療経過
8週間の経過で50%の確率で症状が改善すると説明するも、仕事の支障が強いとのことで硬膜外ブロックを施行する。4回の施行で痛みが50%程度改善するも、仕事時の支障があるため神経根ブロック1回と硬膜外ブロックを5回施行することにより、ロキソニン リリカ トラムセット内服しながらで仕事の復帰が可能となる。
考察
腰椎ヘルニアは8週間程度で半数の方は疼痛が緩和することが期待できます。ただ症状が酷い場合は、仕事、家事に関して著しい支障が出ることが多いです。しかしくすり、マッサージで無効な腰痛、坐骨神経痛の場合でも硬膜外ブロック、神経根ブロックの治療はより早く疼痛緩和が期待できます。お困りの方は硬膜外ブロック、神経根ブロックを考慮に関してペインクリニック専門医に相談下さい。

ぎっくり腰

突然腰痛が発症し起き上がれなくなります。
原因としては、ほとんどの場合が筋筋膜性腰痛です。
腰の前屈が痛い場合は脊椎周囲の多裂筋(脊柱起立筋の1つ)が原因の腰痛、腰の捻りが痛い場合は腹斜筋が原因の腰痛の場合が多いです。筋肉の持続的収縮により痛みが発生します。
鎮痛薬と安静(3日以内)で治療。痛くても4日以上は臥床を持続しないようにします。仕事、家事などの支障により早く痛みを取り去りたい場合は神経ブロックを行います。

膝の痛み

歩行時の痛み 寝ているときの痛みで 原因が違います。
一番多い病気が歩行時に痛い 変形性膝関節症です。歩き出し時に膝が痛い。膝に水がたまる。膝の内側に押すと痛い圧痛点がある。などが特徴です。ヒアルロン酸関節内注入が有効です。太ももの筋肉の筋力アップトレーニングにて歩行姿勢の改善による膝痛予防も期待できます。
ヒアルロン酸で治らない膝の痛みや、歩行時以外にも膝に痛みがある場合、腰部脊柱管狭窄症による神経痛の痛みの可能性を考えます。腰部硬膜外ブロックが非常に効果的です。